イギリス一周旅行をメインにした、ヨーロッパの世界遺産を巡る3ケ月の一人旅です。オーストリアを皮切りに、ポーランド、ベルギー、イギリス、アイルランド、イギリス、フランス、韓国を巡ります。
エディンバラ(スコットランド)の次の滞在地はサンダーランド(イングランド)です。ここでは2件の世界遺産を目指します。
ヨーロッパ世界遺産旅行(全91日間)を別記事でまとめています。
サンダーランドとは
なじみのない人向けに少し解説します。
サンダーランドは、イギリスの北東部、タイン・アンド・ウィア州にある都市です。人口は約26万人です。サンダーランドは、13世紀に創設された歴史的な都市であり、タイン川沿いに位置しています。サンダーランドは、鉄鋼業で有名な都市で、かつてはイギリスの主要な鉄鋼生産地でした。しかし、近年は鉄鋼業の衰退により、経済的に苦境に立たされています。
サンダーランドは、ニューカッスル・アポン・タインから約30kmの場所にあります。サンダーランドとニューカッスル・アポン・タインは、タイン川を隔てて隣接する都市であり、歴史的にも深いつながりがあります。サンダーランドとニューカッスル・アポン・タインの間には、タイン川鉄道橋が架かっており、両都市を結んでいます。
行き方
エディンバラからサンダーランドへの行き方はいくつかありますが、主な方法は以下のとおりです。
電車 エディンバラとサンダーランドは、アベリオ・スコットランド・レイルウェイが運行する電車で結ばれています。電車の所要時間は約1時間30分です。
バス エディンバラとサンダーランドは、ナショナル・エクスプレスが運行するバスで結ばれています。バスの所要時間は約2時間です。
車 エディンバラからサンダーランドへの車での所要時間は約1時間40分です。A1高速道路を利用すると便利です。
エディンバラとサンダーランドは、イギリスの北部に位置しているため、行き方はいくつかあります。自分の目的や予算に合わせて、最適な方法を選んでください。
観光スケジュール
- 移動(エディンバラ=サンダーランド)
- 世界遺産「ローマ帝国の国境線」ハドリアヌスの長城
- 世界遺産「ダラム城と大聖堂」
1日目 移動(エディンバラ=サンダーランド)
エディンバラからサンダーランドへ鉄道で移動しました。
この日はエディンバラからニューキャッスル経由でサンダーランドへ移動しました。
ニューキャッスルに滞在したかったのですが、手ごろな値段の宿がなくて、サンダーランドの郊外の宿になりました。
エディンバラからニューキャッスルへ
東海岸沿いを走る路線が運休しているようで、グーグルマップで検索した経路でチケットが買えなくて、カーライル経由でニューキャッスルへ行くことに。最短ルートより1時間ほど余計に時間がかかりました。
ニューキャッスルからサンダーランドへ
ニューキャッスルからは地下鉄でサンダーランドへ。最寄りの駅から宿まで結構歩きました。
チェックイン
サンダーランドの宿はいわゆるバケーションレンタルです。イギリス英語ではバケーションレンタルのことを「ホリデーレンタル」とも呼びます。
宿のチェックインは無人。共用の洗濯機があったので、久しぶりに洗濯。洗濯石鹸がなかったので、部屋のハンドソープを使いました。イギリスのアパートメントは、イタリアと違い洗濯石鹸ないことが多いです。
買い物(アルディ)
そのあと、徒歩圏のALDLで夕食などを買い出し。
ALDI(アルディ)は、ドイツを本拠地とするディスカウントスーパーマーケットチェーンです。ALDIは低価格で品質の良い商品を提供することを特徴としており、商品の多くは自社ブランドのものです。店内はシンプルで効率的にデザインされており、品揃えも必要最小限に絞られています。そのため、ALDIは他のスーパーマーケットよりも競合他社と比べて価格が安いことが多いです。
夕食(レディミール)
夕食にレディミールのローストビーフ・ディナーを食べました。食べれるけどそこまで美味しくないかも。
イギリスでは、「レディミール(Ready Meal)」と呼ばれる即席の食事が非常にポピュラーです。レディミールは事前に調理された食品であり、冷凍、冷蔵、または常温で販売されています。消費者はこれらのレディミールを自宅で簡単に調理して食べることができます。
イギリスのレディミールは多様な種類の食品が提供されており、主食や副菜、デザートなど様々なメニューが揃っています。例えば、カレー、パスタ、ピザ、シチュー、サラダ、デザートなどがあります。また、健康志向の消費者向けに野菜やグルテンフリー、ベジタリアン向けのオプションも増えています。
レディミールの人気の理由は、忙しい現代のライフスタイルに対応できる便利さと、手軽に食事を楽しむことができることです。また、多くのレディミールはリーズナブルな価格で販売されているため、予算に制約のある人々にも好まれています。節約旅行向きですね。
イギリスのスーパーマーケットやコンビニエンスストア、食品専門店など、さまざまな場所でレディミールを手軽に購入することができます。多くのメーカーが自社ブランドや有名な料理ブランドでレディミールを提供しており、消費者にとって選択肢が豊富です。
2日目 世界遺産「ローマ帝国の国境線」ハドリアヌスの長城
イギリス旅行の7日目は、世界遺産「ローマ帝国の国境線」に登録されている「ハドリアヌスの長城」へ行ってきました。
世界遺産「ローマ帝国の国境線」とは
世界遺産「ローマ帝国の国境線」とは、ヨーロッパ大陸にあった古代ローマ帝国の版図を示す遺跡や遺構の集合体を指します。この世界遺産は、イギリス、ドイツに跨って広がっています。
参考記事:【世界遺産】ローマ帝国の国境線(イギリス・ドイツ):構成資産一覧
ローマ帝国は古代ローマによって紀元1世紀から紀元5世紀にかけて築かれ、その領土は最盛期には広大なものとなりました。これにより、帝国の境界線は数多くの要塞、城塞、防衛施設などで守られていました。その国境線の一部が今もなお残っており、この遺跡が「ローマ帝国の国境線」として世界遺産に登録されています。
これらの遺跡は、ローマ帝国の軍事的な防衛システムや国境管理の重要な遺構として、古代の歴史を伝える貴重な資料となっています。世界遺産「ローマ帝国の国境線」は、その歴史的・文化的価値を保護し、後世に伝えるために重要な存在とされています。
因みに、オーストリア、ドイツとスロバキアを跨ぐ「ローマ帝国の国境線 - ドナウ川のリーメス(西側部分)」およびドイツとオランダを跨ぐ「ローマ帝国の国境線 - 低地ゲルマニアのリーメス」は2021年にそれぞれ別の世界遺産物件に登録されました。
「ハドリアヌスの長城」
「ハドリアヌスの長城」は、ローマ時代のイギリスにある防衛壁で、世界遺産に登録された重要な遺跡です。ハドリアヌス帝によって建設され、全長117キロメートルに及びます。ローマ帝国の北限を守る役割を果たし、現在も美しい風景と歴史的な要素が残る観光地として人気です。
「ハドリアヌスの長城」はかなり広範囲に分布していて見どころもいくつかあります。この日目指したのは、「ハウシズテッズ・ローマン・フォート」。
「ハウシズテッズ・ローマン・フォート」
「ハウシズテッズ・ローマン・フォート」は、紀元1世紀から3世紀にかけて築かれたローマ帝国の防衛線であるハドリアヌスの長城の一部として機能していました。
ハウシズテッズ・ローマン・フォートは、ローマの軍事施設であり、壁や堡塁、兵舎などが築かれていました。この要塞は、ローマ帝国の北限を守る重要な拠点であり、スコットランドとの国境付近に位置していました。多くの観光客が訪れ、その歴史に触れることができる場所として、イギリスの歴史的な遺産の一つとして価値があります。
鉄道でハルトホイッスルまで行き、ここからバスに乗り換えていきました。
悪名高きナショナルトラストが管理しているので入場料が高かったです。
ハウシズテッズ・ローマン・フォートを訪れた私は、ローマ時代の壮大な遺跡に圧倒されました。9月初旬の訪問でしたが、風が強くて寒さを感じましたが、その中でも歴史的な魅力に心惹かれました。
フォートの遺跡は壁や柱が風雨に耐えてきた様子が伺え、ローマ時代の建築技術に驚きを覚えました。広大な敷地には兵舎や兵士たちの生活が垣間見える部分もあり、当時の日常を感じることができました。
風が強かったため、遺跡をゆっくりと散策することは難しかったですが、風に吹かれながら歩くことで、過去の歴史との繋がりを感じることができました。特に壁の一部が崩れていた場所では、過去の栄光と威厳が今も偲ばれ、歴史の重みを実感しました。
訪れる人はそれぞれの想像力で当時の兵士たちの姿を思い描き、遺跡に息づく歴史に思いを馳せることでしょう。ローマ帝国の遺産として、ハウシズテッズ・ローマン・フォートは訪れる価値のある素晴らしい場所でした。
帰り
帰りはバスでヘクサムへ行って、そこから鉄道でサンダーランドまで戻りました。
ヘクサム駅のチケットの販売機が故障していてクレジットカードが使えなくて焦りました。現金をあまり持ってなかったので。近くのスーパー「ウェイトローズ」のATMで現金を下ろして、なんとかチケットを買いました。
3日目 世界遺産「ダラム城と大聖堂」
イギリス旅行の8日目は、世界遺産「ダラム城と大聖堂」に行ってきました。
世界遺産「ダラム城と大聖堂」とは
「ダラム城と大聖堂」は、イギリスのノースイースト地域に位置する世界遺産です。この遺産は、ダラム市内にあるノルマン朝時代の城と大聖堂から成り立っています。
ダラム城は、11世紀にノルマン朝の支配者たちによって築かれた要塞です。城は美しい川沿いの丘に位置し、堂々とした姿が印象的です。当時の建築技術と防御構造が見事に残っており、堅固な城壁や塔が訪れる人々を迎えています。
一方、ダラム大聖堂は11世紀に建設されたノルマンゴシック様式の美しい教会です。大聖堂は城の近くに建てられており、青い屋根と壮大な尖塔が特徴的です。内部には美しいステンドグラスや装飾があり、宗教的な聖地としても重要な役割を果たしています。
この世界遺産は、ノルマン朝時代のイギリスの歴史と文化を物語る貴重な遺産として評価されています。訪れる人々は、ダラム城と大聖堂の壮大な姿と歴史的な背景に圧倒されることでしょう。また、美しい自然と歴史的建造物の融合が魅力であり、多くの観光客が訪れる人気のある観光地となっています。
世界遺産「ダラム城と大聖堂」の行き方
サンダーランドの宿からバスでダラムへ向かいました。
バスを降りた後、ダラム大聖堂へ向かう途中、テスコメトロでランチを調達。ダラムマーケットプレイスでパクつきました。
「テスコ」はイギリスを中心に展開する大手スーパーマーケットチェーンであり、広く知られています。
ダラム市内観光
ダラムでは以下を観光しました。
- ダラム大聖堂
- ダラム城
9月初旬に訪れたダラム大聖堂とダラム城は、まるで時間が止まったような美しい場所でした。大聖堂は壮大なゴシック建築で、その巨大なステンドグラスや細部まで繊細に彫られた石造りの装飾に圧倒されました。
ダラム大聖堂
大聖堂の内部は静寂に包まれ、歴史の重みを感じることができました。聖堂内の祭壇や聖域に立つと、心が洗われるような感覚に包まれました。ゆっくりと時を過ごし、静かな祈りを捧げることができました。
ダラム城
一方、ダラム城は堂々とした姿で立ち並び、城壁や塔が迫力を感じさせました。城内に入ると、中庭や歴史的な建物が美しく広がっていました。城壁の上からの眺めは息をのむほど素晴らしく、周囲の風景を一望できましたが、同時に風が強く、初秋の寒さを感じました。
ダラムの街並みも魅力的で、レンガ造りの建物や古い街並みが趣深く、散策するだけでも楽しい時間を過ごすことができました。地元の人々の温かい笑顔に出会い、親しみやすい雰囲気に心が温まりました。
この旅は、歴史と美しい自然に触れ合う素晴らしい経験となりました。ダラム大聖堂とダラム城の壮大な姿と深い歴史に感動し、この地の豊かな文化と風景に心を奪われました。
次の旅行記へ続きます。