ドイツ旅行記:ダルムシュタットの世界遺産と芸術の宝庫を巡る5泊の旅

2020年2月13日木曜日

ドイツ ヨーロッパ4ケ国周遊旅行記

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世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」

イタリア一周旅行の前に、ドイツでフランクフルト近郊のダルムシュタットに5泊滞在して、2件の世界遺産などを観光します。

イタリア一周旅行を含めたヨーロッパ世界遺産旅行(全91日間)を別記事でまとめています。

ダルムシュタットとは

ダルムシュタット(Darmstadt)は、ドイツのヘッセン州に位置する都市です。この都市は、州都ヴィースバーデンの南に位置し、フランクフルトからも比較的近い場所にあります。

ダルムシュタットは、科学、芸術、教育の分野で知られており、特に工学や自然科学の分野で重要な役割を果たしています。また、ダルムシュタットには有名なテクニカル大学(Technische Universität Darmstadt)があり、工学や情報技術の分野で高い評価を受けています。

この都市には、美しい庭園や公園、歴史的な建築物が点在しており、観光客にも人気のスポットとなっています。例えば、ダルムシュタット市庁舎やダルムシュタット宮殿などの歴史的な建物、マチルダヘーエ公園やローゼンホーフ公園などの美しい公園があります。

ダルムシュタットはまた、芸術や文化の面でも豊かな街です。ダルムシュタット芸術家コロニー(Darmstadt Artists' Colony)は、19世紀末から20世紀初頭にかけて建設された建築物のアンサンブルであり、世界遺産にも登録されています。

ダルムシュタットは、魅力的な文化と歴史を持つ都市であり、学術・科学の中心地としても知られています。

ダルムシュタットに滞在した理由は、以下の通りです。

  • 世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」から近い
  • 宿泊費が若干フランクフルトより安い
  • フランクフルトは以前に訪問済み

フランクフルトに泊まるかで結構考えましたが、旅行中の総移動距離が短くなるダルムシュタット泊を選びました。

世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」

この世界遺産を知らない人は多いと思いますので、簡潔に解説します。

世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」(Fossil Site of Messel Pit)は、ドイツのヘッセン州にあるメッセル採掘場を指します。この遺産は、1981年にユネスコの世界遺産リストに登録されました。

メッセル採掘場は、約4,500万年前の始新世の地層から多くの化石が発見される地域であり、その保存状態の良さと多様性から、古生物学や進化学の研究において重要な遺産となっています。

メッセル採掘場からは、植物、昆虫、魚、鳥、哺乳類などの化石が数多く発掘されています。これらの化石は、地球の過去の生物相や環境の変化、進化の過程を理解する上で貴重な情報源となっています。また、メッセル採掘場からは、体の軟組織まで保存された化石も発見されており、非常に希少で貴重な発見とされています。

メッセル採掘場の化石発掘現場は、科学的な研究と教育のために重要な役割を果たしています。また、一般の人々にも化石の魅力と科学の世界を伝える役割を果たしており、メッセルピット博物館を通じて一般公開されています。

この世界遺産は、地球の生物進化や古生物学の研究に興味を持つ人々にとって重要な場所であり、その科学的価値と美しさから多くの観光客が訪れます。メッセル採掘場は、地球の生物史と進化に関心を抱く人々にとって貴重な学びの場となっています。

世界遺産「ダルムシュタットのマチルダの丘」

ダルムシュタットのマチルダの丘は、ドイツのダルムシュタットにある芸術家村です。19世紀末に、画家、彫刻家、詩人、建築家など、様々な芸術家たちが集まって作られました。マチルダの丘は、当時の芸術家たちの自由な発想と創造性が結集した場所であり、現在でも世界中の人々から愛されています。

マチルダの丘には、様々な芸術家たちの作品が展示されています。また、マチルダの丘には、芸術家たちが住んでいた家やアトリエも残っており、当時の雰囲気を体験することができます。

マチルダの丘は、芸術と自然が融合した美しい場所です。ダルムシュタット観光の際には、ぜひマチルダの丘を訪れてみてください。

マチルダの丘は、2021年に世界遺産に登録されました。登録理由は、次の通りです。

  1. マチルダの丘は、19世紀末から20世紀初頭にかけて、様々な芸術家たちが集まって作られた芸術家村であり、当時の芸術家たちの自由な発想と創造性が結集した場所である。
  2. マチルダの丘には、様々な芸術家たちの作品が展示されており、現在でも世界中の人々から愛されている。
  3. マチルダの丘は、芸術と自然が融合した美しい場所である。

観光スケジュール

  1. 移動(フランクフルト空港=ダルムシュタット)
  2. 世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」世界遺産「ダルムシュタットのマチルダの丘」
  3. ハイデルベルク市内観光
  4. フランクフルト市内観光
  5. ダルムシュタット市内観光・世界遺産「ダルムシュタットのマチルダの丘」
  6. 移動(ダルムシュタット=バーリ)

ダルムシュタット1日目 フランクフルト=ダルムシュタット

フランクフルト空港到着後、バスでダルムシュタットへ移動。バスは2階建ての大型です。

ダルムシュタット中心部のルイゼンプラッツでバスを降りて、プリンツ=エーミル=ガルテン近くの宿までシュトラーセンバーン(Straßenbahn)で向かいます。シュトラーセンバーンは、いわゆるトラムとか路面電車というやつです。

ホテル ドナースベルク(Hotel Donnersberg)にチェックイン後、近くのスーパーマーケット「ALDI(アルディ)」へ買い出し。ALDI(アルディ)はウォルマートのドイツ版といった感じです。商品は安いです。日本の業務スーパーにも似てます。

ダルムシュタット2日目 世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」世界遺産「ダルムシュタットのマチルダの丘」

2日目(ダルムシュタットに到着した翌日)に、バスで近郊のメッセルへ。

ダルムシュタットからMessel Rathaus行のBus F/Uに乗って20分、Besucherzentrum Abzw.で下車。徒歩7~8分でWelterbe Grube Messelに到着。

事前に予約していたガイドツアーのチケットを購入。VISAが使えました。ツアー開始まで、管内の展示を見学。正直大したものはなかったです。

ビジターセンター主催のガイドツアーで世界遺産「メッセル採掘場の化石発掘現場」を見学。ガイドツアーは半年以上前にメールで予約しておきました。

ガイドツアーの参加者は自分を入れて5名。自分以外はドイツ人でしたが、説明はほとんど英語でした。

ガイドの説明が興味深かったのと参加者が楽しい人達だったので十分楽しめました。、肝心の世界遺産の化石発掘現場は特に撮影するものが見当たらず困りました。

途中ティータイムがありました。キッシュ、チョコ、お茶(甘酸っぱい)が出てきました。天気が良かったのでチョットしたピクニックって感じ。

採掘場で拾ったオイルシェールから化石を探す時間があって、自分は植物の種の化石を見つけることができました。葉っぱの化石を見つけた人もいました。

大した写真は撮れませんでしたが、そこそこ楽しめたガイドツアーでした。

世界遺産「ダルムシュタットのマティルデの丘」

帰りは同じグループのドイツの方にダルムシュタット市内まで車で送ってもらうラッキーもありました。しかも途中、ロシア正教会なども案内してくれたりと大変親切な方々でした。少し写真撮影できました。

この周辺は、訪問後の2021年に世界遺産「ダルムシュタットのマティルデの丘」になりました。こういう青田刈り的というかタナボタ的な世界遺産ゲット好きです。行くまでは世界遺産暫定リストであることも知りませんでした。

ダルムシュタットの中心部にあるヘッセン州立博物館近くで車を下ろしてもらって、ダルムシュタットの中心部を少し観光。

裁判所近くのカフェで一服。コーヒーとパンで2.2ユーロ。

ルイーゼン広場のREWEで買い物。

シュトラーセンバーン(トラム)で宿まで帰りました。

夕食は、宿近くのドネルケバブ屋「Euro Kebap」で「ドゥルム」4.5ユーロをテイクアウト。ドゥルム(トルコ語: Dürüm)は、ドネルケバブの材料を具材としたラップサンドイッチです。ヨーロッパの安飯の定番と言えばこれです。

ダルムシュタット3日目 ハイデルベルク市内観光

3日目(メッセルの翌日)は、鉄道でハイデルベルクへ。

宿から歩けるダルムシュタット南駅(Darmstadt Süd)から乗りました。ヨーロッパでよく見かけるペンキの落書きだらけで、治安がとても悪い印象を受けました。利用者は誰もいませんでした。この駅は使わない方が無難です。

ハイデルベルクでは以下などを観光。

  • ハイデルベルク城
  • 旧市街
  • 学生牢
  • 哲学者の道
ハイデルベルクの町の風景

ハイデルベルク城から見下ろすハイデルベルクの町の風景がとても素敵です。

哲学者の道を散策中に結構な雷雨に見舞われて大変でした。折り畳みの傘かレインジャケットは持って行きましょうね。

夕食は、ダルムシュタット中央駅(Hbf)構内にある「Döner-Express」で軽く済ませました。

この後、シュトラーセンバーン(トラム)でホテル ドナースベルクまで戻りました。

ダルムシュタット4日目 フランクフルト市内観光

4日目(ハイデルベルクの翌日)は、鉄道でフランクフルトへ。フランクフルトは6年ぶり2回目の訪問。観光らしい観光は今回が初めてです。

この日、宿を変えるので、フランクフルトへ向かう前に、ホテル ドナースベルクをチェックアウトします。ホテルで荷物を預かってもらって、フランクフルトへ出発します。

フランクフルトでは前回(2013年)行っていない所を中心に訪問。

  • レーマー広場
  • カイザードーム(大聖堂)
  • ゲーテハウス
  • ユーロマーク(Euro Skulptur)
  • シュテーデル美術館

天気が良くてレーマー広場でいい写真が撮れました。

前回(2013年)は夜景のみだったので、ユーロマーク(Euro Skulptur)に来ました。こういう風景大好きです。

シュテーデル美術館(フランクフルト)

シュテーデル美術館で世界の名画に触れます。「ティツィアーノとルネサンス展」みたいな企画展をやっていました。絵画館(ベルリン)所蔵の「Portrait of Clarissa Strozzi」があったので、色んなところからティツィアーノ集めてる感じでした。

次に行くイタリアのイイ予習になりました。

帰りには、2日連続となる夕立に降られました。

ダルムシュタットに戻った後、ホテル ドナースベルクで預けた荷物をピックアップし、次の宿へ移動します。徒歩10分くらいで「ホテル レギーナ(Hotel Regina)」に到着。チェックインは無人でした。

「ホテル ドナースベルク」の方がイイですね。

夕食は、宿から近い「ウメルズ・ドナー・ピザ・アンド・ケバプ・ハウス(Ömer's Döner, Pizza & Kebap Haus)」でドネルケバブをテイクアウトしました。普通に食べられます。

ダルムシュタット5日目 ダルムシュタット市内観光

5日目(フランクフルトの翌日)は、徒歩20分で「ALDI(アルディ)」の少し先にあるコインランドリーへ。貯まっていた1週間分の着替えを洗濯。その後、丸1日ダルムシュタットの市内観光。

  • マチルダの丘
  • マルクト広場
  • ルイーゼン広場

などを散策。

ダルムシュタット6日目 移動(ダルムシュタット=フランクフルト=バーリ)

5日間のダルムシュタット滞在の後は、今回のヨーロッパ世界遺産旅行の本当の目的地のイタリアへ。最初の滞在地のバーリまでルフトハンザ航空で移動。

夜明け前にダルムシュタット中央駅からバスでフランクフルト空港へ向かいます。向かい合わせの席に座ったのですが、向かいの女性がマスクなしにせきをするのでかなり不快でした。持っていたマスクをして耐え忍びます。個人的な経験で言いますが、ヨーロッパ人は不潔です。爪を噛んだりする人、トイレで手を洗わない人、人前でせきをする人が日本に比べてかなり多いです。

フランクフルト空港でルフトハンザのビジネスクラスラウンジを訪問。なかなか良かったです。

ルフトハンザ航空のフランクフルト=バーリ(イタリア)のフライトはエコノミーでしたが、朝食が出ました。

これでドイツ旅行記:ダルムシュタットの世界遺産と芸術の宝庫を巡る5泊の旅は終わりです。次はイタリア旅行記へ続きます。

掲載している写真はシャッターストックにて販売しています。

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