一人旅で世界遺産を巡るヨーロッパ6ケ国周遊旅行25日目、ポルトガル6日目は、ファティマから日帰りで、世界遺産「トマールのキリスト教修道院」を見に行きました。
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世界遺産「トマールのキリスト教修道院」とは
概要
「トマールのキリスト教修道院」(The Christian Monuments of Tomar)は、ポルトガルのトマールにある歴史的な建築群のことを指します。この世界遺産は、ポルトガルのマヌエル様式(Manueline)として知られる特徴的な建築様式の代表的な例であり、マヌエル1世(Manuel I)の支配下で15世紀から16世紀にかけて建設されました。
見どころ
トマールのキリスト教修道院の見どころには、以下の主要な建物が含まれています:
- コンヴェント・ド・クリスト修道院(Convento de Cristo):トマールのキリスト教修道院の中心的な建物で、元々はテンプル騎士団(Knights Templar)の城砦でした。後にキリスト教修道院として再建され、マヌエル様式の建築物となりました。
- 円堂(Rotunda):修道院内の礼拝堂で、円形の設計が特徴です。テンプル騎士団の礼拝堂として始まり、後にキリスト教修道院に組み込まれました。
- 修道院の庭園や周辺の城壁:修道院の建物を囲む庭園や城壁も含まれ、歴史的な要素と美しい景観を提供しています。
トマールのキリスト教修道院は、その建築的な特徴や歴史的な重要性から、ポルトガル国内外から多くの観光客や歴史愛好者に訪れられている世界遺産です。この場所は、マヌエル様式の優れた例証として高く評価されています。
一人旅で世界遺産を巡るヨーロッパ6ケ国周遊旅行で訪問した全世界遺産を以下の記事で一覧表にまとめています。
ファティマ
トマール行きのバスの時間まで少し時間があったので、ファティマのバシリカ付近を撮影。
聖地ファティマは真ん中が広い広場のようになっています。その周りにいくつかの宗教施設があります。
バシリカ、出現の礼拝堂、聖三位一体教会など。どれも真新しい近代的な建物です。特に聖三位一体教会のデザインはとてもモダンで、その外観からは宗教施設であることを感じさせません。
一番奥にある大きな建物がバシリカ(ファティマの聖母大聖堂)です。近代的で立派なファサードと左右に伸びる回廊が、多くの巡礼者の寄付による潤沢な経済力を物語っているように感じました。
世界遺産「トマールのキリスト教修道院」の行き方
トマール行きのバスに乗るため、ファティマ滞在中何度もお世話になっているバスターミナルへ。
平日のお昼頃でしたが、地元の方々がそれぞれの行き先のバスを待っていました。
チケットはバスターミナル内のカウンターで購入し、バスに乗る時に運転手に提示します。
ファティマのバスターミナルからトマールまではバスで一時間ほど。車窓はのんびりした山間の景色。
トマールのバスターミナルのすぐ隣にはCP(ポルトガル国鉄)のトマール駅になっていました。
世界遺産「トマールのキリスト教修道院」
城壁
坂を登っていくと城壁が見えてきます。
「トマールのキリスト教修道院」がかつて城塞としても機能していた名残です。
キリスト修道院
かなり立派な修道院です。
円堂(ロタンダ)
円堂(ロタンダ)は、世界遺産「トマールのキリスト教修道院」の最大の見どころです。
円堂の内部に足を踏み入れると、静かな神聖さが満ちていました。高い天井と円形の内部構造は、神秘的な雰囲気を醸し出し、祈りや瞑想にぴったりの場所であることを感じました。祭壇の前に立つと、歴史的な瞬間に立ち会ったような気がしました。
トマールの円堂は、建築と宗教の融合に感銘を受け、この場所が過去から現在へと続く歴史の証人であることを再認識しました。この神聖な場所は、私に内省と感動をもたらし、トマールの美しい文化遺産に深い尊敬の念を抱かせました。
有名なマヌエル様式の窓
とても飾り立てられていて、中には植物や幾何学的なデザイン、宗教的なシンボルがたくさん彫刻されています。窓のアーチは特に特徴的で、尖った形をしています。柱の上部にも、美しい彫刻が施されています。
8つの回廊
修道院には全部で8つの回廊があります。墓の回廊と沐浴の回廊、サンタ・バルバラの回廊、ジョアン3世の回廊など。
墓の回廊
墓の回廊は、15世紀に建設されました。特に知られているのは、回廊の天井にある複雑なリボルト(飾り回廊)です。これは、円形の回廊内部の天井にリブ(アーチの突出部分)を多く配置したもので、ゴシック様式の美しい彫刻と装飾が施されています。
沐浴の回廊
「沐浴の回廊」(Claustro da Hospedaria)は、修道院内の一部として、宿泊施設(ホスペダリア)の一部として使用されたことからその名前が付けられました。
この回廊は、ゴシック様式やマヌエル様式の要素を備えた美しいアーケード(アーチが連なる廊下)が特徴です。回廊内には美しい彫刻や装飾が施され、その美しさが評価されています。
ジョアン3世の回廊
ジョアン3世の回廊(Claustro de D. João III)は、16世紀に建設されました。その名前は、当時のポルトガル国王であったジョアン3世に因んで名付けられました。この回廊は、マヌエル様式とルネサンス様式の建築要素を組み合わせたデザインが特徴で、美しい彫刻や装飾が施されています。
回廊内には、石彫りの柱やアーチ、美しいアラベスク模様、聖人や王族の彫像など、多くの美術作品が展示されています。この回廊は修道院内の宗教的な行事や儀式の場としても使用され、その歴史的な重要性が高いです。
付近の見所・名所
修道院の後は付近の見所・名所をいくつか回りました。
セテ・モンテス国立森林公園
セテ・モンテス国立森林公園(Mata Nacional dos Sete Montes)は、市内から簡単にアクセスでき、自然愛好者や散策者に人気があります。
広大な森林地帯からなり、美しい自然景観を提供しています。この地域には様々な種類の植物、木々、野生動物が生息しており、散策やピクニック、自然観察に適した場所として知られています。森林内には遊歩道やトレイルが整備されており、訪れる人々が美しい自然環境を楽しむことができます。
シナゴーカ(シナゴーク)
旧市街の細い道を進むとシナゴークがありました。
気を付けて見ると入り口に六芒星のマークがあったりトリップアドバイザーのシールが貼ってありました。中に入るとそこは博物館になってい無料で見学させていただきました。小規模なのですぐに見学できました。
帰り
帰りもバスでファティマまで戻りました。
ファティマ
夜は「ファティマの聖域」で夜景の撮影。
この夜もミサをやってました。
初稿:2017/07/27