【世界遺産】中世市場都市プロヴァン(フランス)

2023年8月4日金曜日

フランス 世界遺産

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世界遺産「中世市場都市プロヴァン」

フランスの世界遺産「中世市場都市プロヴァン」を、個人旅行・一人旅の視点で解説します。

世界遺産「中世市場都市プロヴァン」とは

世界遺産「中世市場都市プロヴァン(Provins, Town of Medieval Fairs)」は、フランスのイル・ド・フランス地域圏に位置するプロヴァン市の歴史的な町並みと文化遺産を保護するために登録された世界遺産です。

プロヴァンは中世に栄えた重要な市場都市であり、特に12世紀から13世紀にかけて繁栄しました。当時、フランス北部の商業と文化の中心地として、毎年開催される「中世の市場」が有名でした。これは、貴族や商人、農民などが集まり、商品の取引や文化の交流が行われるイベントでした。

プロヴァンの町並みには、中世の面影が色濃く残っており、城壁や塔、教会、商業施設などが見所となっています。特に、「地下通路(Les Souterrains)」と呼ばれる地下の通路や洞窟は、中世の商業活動を支える役割を果たしていました。

1981年に世界遺産に登録されたプロヴァンは、中世の雰囲気を伝える貴重な町並みを保持しています。現代においても「中世の市」などのイベントが開催され、観光客に中世の時代を体験させる魅力的な場所として知られています。

登録範囲・構成資産

世界遺産「中世市場都市プロヴァン(Provins, Town of Medieval Fairs)」の登録範囲は、フランスのイル=ド=フランス地域圏にあるプロヴァン(Provins)の中世の市街地とその周辺地域を含みます。

  • 世界遺産登録範囲 : 108 ha
  • バッファーゾーン: 1,365 ha

世界遺産登録範囲は、プロヴァン駅の北側にある町の中心部108haの範囲です。

個別の建造物などは指定されていません。初訪問だと、何が世界遺産なのか少々分かりずらいです。世界遺産登録範囲すべてが世界遺産だと考えてください。

世界遺産登録範囲を視覚的に示した地図情報は少ないです。ユネスコの公式の世界遺産サイト(英語)に地図があります。訪問前には必ず確認しましょう。

観光名所

具体的には、世界遺産登録範囲には以下のような観光名所があります:

  1. セザールの塔 (Tour César): 12世紀に建造されたドンジョン(城塞の中心塔)。中世の要塞の歴史を感じられる見所です。
  2. サン=キリヤース教会 (Collégiale Saint-Quiriace): 12世紀の美しい教会。ゴシック様式の建築が印象的です。
  3. サント=クロワ(聖十字)教会 (Église Sainte Croix): シャンパーニュ伯が本物の十字架の欠片を持ち帰った伝説に由来する教会。
  4. サン=テイウル教会 (l'Église Saint-Ayoul): 11世紀の教会で、聖エイウルの墓所がある重要な場所。
  5. コルドリエ派教会: 歴史的な教会で、中世の重要な市場が開催された広場に面しています。
  6. 地下道: 中世の地下道はウンベルト・エーコの小説『フーコーの振り子』に登場した舞台の一部。中世の製布業の歴史が感じられます。
  7. 十分の一税用の倉庫 (La grange aux dîmes): 大市の際に使われた倉庫。博物館として中世の生活を展示しています。
  8. ロマネスクの家: プロヴァンで最も古い住居で、展示室として利用されています。
  9. ノートル・ダム・デュ・ヴァルの塔 (Tour Notre Dame Du Val): 1544年に建造された塔。中世の建築の見事な例です。
  10. オステルリー・ド・ラ・クロワ・ドール (Hostellerie de la Croix D'Or): 1264年から1270年に建造されたフランス最古のオステルリー。現在はレストランとして営業しています。
  11. ヴォーリュイザン・ホテル (Hôtel du Vauluisant): 13世紀の建築物。オステルリーと向かい合っています。

これらの範囲は、プロヴァンの中世の歴史と文化、建築や景観、自然環境を代表する重要な要素を含んでいます。世界遺産としての価値を持つプロヴァンの遺産を守り、後世に伝えるために、この広範囲の登録が行われています。

行き方

プロヴァン(Provins)への行き方は、主にパリからアクセスする方法が一般的です。以下は、パリからプロヴァンへの行き方の一例です。

電車(RERとSNCF列車)を利用する方法:

パリの中心部から、RER A線を利用してGare de l'Est駅に向かいます。

Gare de l'Est駅から、SNCFの列車を乗り換えて、プロヴァン駅(Gare de Provins)に向かいます。

約1時間30分から2時間程度の所要時間がかかります。

自動車を利用する方法:

パリからプロヴァンまでは約90キロメートルの距離です。

パリからA4高速道路を利用して約1時間30分から2時間程度でアクセスできます。

ツアーバスを利用する方法:

パリ市内の旅行代理店やツアーオペレーターは、プロヴァンへの日帰りツアーを提供している場合があります。ツアーバスに参加することで、手軽にプロヴァンを訪れることができます。

おすすめは「電車を利用する方法」

電車(RERとSNCF列車)を利用する方法がおすすめです。

電車(RERとSNCF列車)を利用する方法がプロヴァンへの行き方としておすすめされる理由はいくつかあります。

  1. 便利なアクセス: パリの中心部からRER A線を利用してGare de l'Est駅に向かい、そこからSNCF列車に乗り換えることで直接プロヴァン駅までアクセスできます。特に、パリの観光エリアに宿泊している場合は、アクセスが簡単で便利です。
  2. 時間の節約: 列車を利用することで、自動車よりも時間を節約できます。特に、混雑するパリ市内の道路を避けることができるため、移動時間が短縮されます。
  3. 環境に配慮: 電車は自動車に比べて環境にやさしい交通手段です。フランスの鉄道システムは効率的で、エコロジカルな選択肢としても知られています。
  4. 快適な旅: 電車は快適な座席と広い車内スペースが特徴です。パリからプロヴァンまでの列車は、通常の都市間列車として快適に過ごすことができます。
  5. 見どころを楽しむ: 電車での旅は景色を楽しむことができ、フランスの田園風景や風光明媚な景色を堪能しながら旅を楽しむことができます。

ただし、電車を利用する際には事前に列車の時刻表を確認しておくことが重要です。また、混雑時間帯や予約状況に注意して旅行計画を立てるとスムーズに移動できるでしょう。

旅行記

パリから日帰りで、世界遺産「中世市場都市プロヴァン」を訪問しました。詳細な旅行記は以下になります。

まとめ

プロヴァンは中世の雰囲気が残る美しい町であり、歴史的な建築物や観光名所が豊富にあります。世界遺産として登録されたプロヴァンは、その魅力的な中世の街並みやイベント、フェアなどが訪れる人々を魅了しています。旅行計画を立てる際は、交通手段と日程をよく考慮して、プロヴァンを楽しむ準備をしましょう。

掲載している写真はシャッターストックにて販売しています。

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